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2015.02.12 Thu
『デザインはもっとも短い恋愛小説なのだ、という話。』




私はデザイナーではありません。
編集者として優れたデザイナーさんと仕事をさせて頂いたとき、
その人の仕事の仕方にとても感動した覚えがあります。
そしてここ数年、編集者というよりも、サラリーマンとして
生きている私としては(笑)、
ビジネスマンとして仕事をデザインすることを目標にしています。

そう考えたときに、
デザインする、ってどういうことなのだろう。
と、自己反省も兼ねて考えてみたくなりました。

これはデザイナーでもない私が、
勝手に妄想したデザインってなんだろ、
という問いかけですので、
生粋のデザイナーさんにしたら否定もあるでしょうが、
読み流してみてください。


デザインをするときのステップを分解します。

(1)顧客(対象者)設定
(2)主題(目的)設定
(3)設計(ビジュアル作成)

とても大きく分けて、この3つは重要な要素だと思います。



(1)顧客設定
読者、施工主、クライアント、お客様、ユーザーなど、
そのデザインが誰に発信されているのかがもっとも重要です。
これを明確にすることで、受け手のライフスタイル、
利用シチュエーション、ニーズを想定します。

相手がどんな人生を送っていて、何を求めていて、何が必要なのか。
そして何を提供することができるのか、
受け手は何をすべきなのか。
デザインのスタートはここにすべてが集約されています。


(2)目的設定
対象者の人間像が想定されれば、
その人に対して何をしてあげることがもっとも大切なことなのか、
を検討します。

困っていることを解決するのか、
まったく違う目線から提案するのか。
「自分の仕事の目的」を明確にします。
そしてそれが対象者を納得させることができるのか。
もし対象者に確認することができるのであれば、
確認作業が発生します。


(3)設計
上記の(1)(2)が明確に設定されて初めて、
設計に入ります。
雑誌や書籍であれば、ひとつのキャッチコピーのフォント、サイズ、
家であれば柱や階段の位置、
アプリであればボタンの位置、文字サイズ、色、
ヘアデザインであれば、
前髪の流れ方や毛先のハネ具合まで、
すべての表示物に根拠と技術的説明がつけられないといけません。


最後の設計の部分から、
職業のジャンルやデザイナー個人さんによって、
その方法、ストーリーが変わってくるのでしょう。
それがデザイナーの個性と言うのでしょうか。

なんだか、ここ1年ほど、
アプリの設計をしてきましたが、
いや、アプリだけでなくビジネスモデルも含めて、
利用者のシーンのフレームを検討するに、
ある種の恋愛小説を書いている気分になります。

恋愛ってのは、不確定な要素が多いし、
計算通りにはいかにことばかりでしょうが、
小説になると、
そこに読み手のための仕掛けが必要になります。

読みやすさ、飽きない展開、驚き、感動。
それらをあるときは整然と、
もしくは流れのままに、
切り貼りして、組み立てることで、
小説ってのはできていくのだと思うのです。

それこそ、デザインなのかな、と思うわけです。

デザインは、目の前にあるビジュアルそのもので、
そこから何を感じて、もしくは何に触れて、
使ってみて、着てみて、
そのビジュアルの裏に隠れている
デザイナーの意図に触れるわけですが、
これこそ、もっとも短い恋愛小説なのではないか、
なんて、ふと思ったのです。

よく、
「なんで美容師のためにそこまで頑張るの?」
と聞かれますが、
小説を書いているつもりでいた自分が、
まるで主人公のように、
”相手に惚れてしまった弱み”
なのかもしれません。

この感覚だけは大切にしておきたいものです。


と、なんだか支離滅裂なコラムで、
デザイナーでもないのに偉そうに失礼しました。
株式会社パイプドビッツ
美歴カンパニー
美容師名鑑編集部 BirekiMagazine編集部
兼任編集長 石渡武臣