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美容室のカルテには何を書く?記入項目・書き方・記録例を解説

公開日: 2026.08.22
美容室のカルテには何を書く?記入項目・書き方・記録例を解説

美容室のカルテに必要なのは、情報量の多さではありません。次に担当する人がカルテを見たときに、「前回何を行い、お客様はどう感じ、今回は何を確認すべきか」が分かることです。

氏名や施術メニューだけを残したカルテでは、会計履歴の保存で終わります。反対に、会話や細かな情報を何でも書くと、重要な内容が埋もれ、確認に時間がかかります。

そこで本記事では、美容室のカルテを次の3層に分けて設計します。

  1. 事実:施術内容、薬剤、髪の状態、写真
  2. 顧客の評価:希望、不満、仕上がりへの反応
  3. 次回アクション:次に確認すること、提案すること

この3層がそろうと、カルテは過去の記録ではなく、次の接客を準備するための道具になります。


美容室のカルテの役割は「再現」と「更新」

前回の施術を再現できること

担当者が変わっても、前回の長さ、薬剤、配合、放置時間、仕上がりを確認できる状態です。「いつもと同じ」という要望に、記憶ではなく記録で対応できます。

お客様の変化を更新できること

髪の状態、生活環境、希望するスタイルは変わります。過去のカルテをそのまま踏襲するのではなく、前回から何が変わったかを確認し、情報を更新します。

良いカルテとは「前回と同じ施術をするための記録」ではなく、「前回を理解したうえで今回を決めるための記録」です。


カルテに残すべき7つの項目

1.顧客の基本情報

  • 氏名・ふりがな
  • 連絡先
  • 生年月日または年代
  • 主な予約・連絡方法
  • 初回来店日、最終来店日

基本情報は予約や会計で取得した内容と重複入力しない設計が理想です。

2.髪・頭皮の状態

  • 髪質、毛量、太さ、くせ
  • ダメージの部位と程度
  • 頭皮の状態
  • 過去のカラー、ブリーチ、パーマ、縮毛矯正履歴
  • 施術時に確認した注意事項

「ダメージあり」だけでは判断できません。「毛先10センチに乾燥」「右側の顔まわりに切れ毛」のように、場所と状態を具体的にします。

3.今回の希望と優先順位

  • 何を一番変えたいか
  • 何は変えたくないか
  • 自宅でどの程度手間をかけられるか
  • 仕上がり、ダメージ、時間、予算のどれを優先するか
  • 過去の美容室で気になったこと

複数の要望がある場合は、優先順位を残します。次回担当者が、何を守るべきか分かるためです。

4.実際に行った施術

  • メニュー
  • カットの長さ・形・セクション
  • 使用薬剤、配合、塗布順序
  • 放置時間、温度、処理内容
  • 施術中に変更した内容と理由
  • 使用・提案したホームケア商品

予約メニューではなく、実際に行った施術を記録します。

5.写真

写真は、文章で表現しにくい色、形、ダメージの状態を共有できます。

  • 施術前
  • 施術後
  • 特に確認したい部分
  • お客様と共有した参考画像

比較しやすくするため、後ろ、左右など撮影方向を決め、照明と距離をできるだけそろえます。「どこを見る写真か」も短く添えます。

6.お客様の反応・評価

  • 前回の色持ちはどうだったか
  • 自宅で扱いやすかったか
  • 周囲の反応はどうだったか
  • 今回特に喜ばれた点
  • 気になっていた点

「満足」の一言ではなく、何に満足したかを残します。

7.次回確認・提案

  • 次回来店時に確認すること
  • 来店時期の目安
  • 次に提案するメニューやスタイル
  • まだ提案せず経過を見ること
  • お客様が検討中の内容

この項目がなければ、カルテは過去で終わります。次回アクションを残すことで、来店前の準備に使えるカルテになります。


そのまま使えるカルテ記入フォーマット

項目 記入する内容
前回からの変化 髪・頭皮・希望・生活環境の変化
本日の最優先 お客様が今回最も重視したこと
施術内容 実施メニュー、薬剤、配合、手順
写真 施術前後と確認部位
お客様の評価 良かった点、気になった点
ホームケア 現在の方法と提案した内容
次回アクション 確認事項、提案内容、来店目安

店舗独自の項目を増やす場合も、この7項目を中心に考えると情報が散らかりにくくなります。


悪い記録と良い記録の違い

例1:カラー

改善前
いつも通りカラー。少し暗め。

改善後
退色時の黄みを抑えたい希望。明るさは維持し、顔まわりのみ1段暗く調整。毛先は乾燥が強いため塗布時間を短縮。仕上がりは「落ち着いたが重く見えない」と好評。次回は4〜5週間後に色落ちと毛先の乾燥を確認。

改善後は、事実、顧客の評価、次回確認が一つにつながっています。

例2:カット

改善前
3センチカット。軽くした。

改善後
結べる長さを残すことが最優先。後ろ3センチ、顔まわりは長さを残し、耳後ろの量感を調整。前回は右側がはねやすかったため、右は軽くしすぎない。自宅で乾かしやすくなったとの反応。次回は右側の収まりを確認。

例3:接客メモ

改善前
会話少なめ。難しい人。

改善後
施術中は静かに過ごしたい希望。仕上がり確認とホームケア説明は丁寧に聞きたいとのこと。

評価や性格を決めつけず、本人が示した希望を事実として残します。


書かないほうがよい内容

  • お客様の人格を評価する表現
  • 接客・施術に不要な私生活情報
  • 本人に見られると説明できない表現
  • 根拠のない推測
  • 他のスタッフへの感情的な申し送り

迷った場合は、「次回の施術または接客判断に必要か」「本人へ記録理由を説明できるか」で判断します。


スタッフによる書き方のばらつきを防ぐ方法

選択項目と自由記述を分ける

メニュー、髪の状態など定型化できる内容は選択式にし、お客様の言葉や次回提案だけ自由記述にすると、入力時間と表記ゆれを減らせます。

良い記録例を3件用意する

カラー、カット、パーマなど代表的なカルテの完成例を共有すると、「どの程度書けばよいか」が伝わります。

1件2分以内を目安にする

理想的でも営業中に続けられない記録方法は定着しません。写真登録を含めて短時間で完了できる項目数にします。

来店前に読まれるか確認する

記入率だけでなく、来店前にカルテが確認されているかを見ます。使われない項目は削り、不足している項目は追加します。


紙カルテと電子カルテで書き方は変わる

電子カルテでは、写真、選択項目、検索、時系列表示を使えます。紙のレイアウトをそのまま再現するのではなく、次の分担を考えます。

  • 予約・会計から自動で取得する情報
  • お客様がカウンセリングで回答する情報
  • 担当者が施術後に記録する情報
  • 来店履歴から自動集計する情報

スタッフが入力しなくても取得できる項目を増やすほど、施術記録と次回提案に時間を使えます。


美歴で「記録から次の接客へ」つなげる

美歴の電子カルテでは、テキスト、写真、手書きメモ、店舗独自の項目を顧客ごとに記録できます。予約やカウンセリング、会計の情報と組み合わせることで、基本情報の重複入力を減らし、施術と次回提案に必要な内容を残せます。

前回記録の確認やコピー、写真の時系列表示、スタッフ・店舗間の共有にも対応しています。大切なのは機能を増やすことではなく、自店で何を必須記録にするかを決めることです。

美歴では、現在使用している紙カルテや記録項目を確認し、店舗に合ったカルテ設計から支援します。

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よくある質問

美容室のカルテはどこまで詳しく書くべきですか?

次の担当者が前回の施術を理解し、今回確認すべきことが分かる範囲が目安です。長文より、事実、顧客の評価、次回アクションを簡潔に残します。

会話内容もカルテに書いてよいですか?

接客に必要な希望は記録できますが、不要な私生活情報や主観的な評価は避けます。

写真だけでもカルテになりますか?

写真は仕上がりを共有できますが、薬剤、施術手順、お客様の評価、次回確認までは分かりません。短いテキストと組み合わせます。

全スタッフで同じ項目を使うべきですか?

基本の必須項目は統一し、メニューや役割に応じて追加項目を設ける方法がおすすめです。

電子カルテへ移行するとき、紙の情報を全部入力しますか?

必ずしも全件を一括入力する必要はありません。予約が入った既存客から、次回接客に必要な情報を移す方法もあります。


まとめ

美容室のカルテには、基本情報や施術履歴だけでなく、お客様が何を重視し、仕上がりをどう感じ、次回何を確認するかを残します。

記録を「事実・顧客の評価・次回アクション」の3層でそろえると、担当者の記憶に依存せず、次の接客へつなげられます。

現在のカルテ項目を、次の接客で使える形に見直しませんか?
美歴では、紙カルテや既存の記録内容をもとに、店舗に合った電子カルテの項目と運用ルールをご提案します。

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